ヴァイオリン協奏曲第2番 嬰ハ短調 作品129

A.デイヴィス指揮 BBC交響楽団

シトコヴェツキー(Vn) 1990 Virgin

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全体のバランスに秀でており、各楽器の機能性が優れた一枚。随所に強烈なアクセントが映えるが、危なっかしいところもなく、この難曲を無理なくストレートに聴かせる。ソロについては当ページで推薦する他のソリストのようなアクの強さはないが、見事な名人芸で思わず聞き入る。そして、何と言ってもトム・トムである。コンサート・トムのお手本のよう。ティンパニとの音色の兼ね合いも素晴らしい。この二つの打楽器のバランスが絶妙である。

コンドラシン指揮 モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団

オイストラフ(Vn) 1967 Venezia

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ゴリゴリと力強い音で聴かせるオイストラフのソロに、伴奏はコンドラシンとモスクワ・フィルである。これで悪いはずがない。東側の演奏としては頂点に位置するのではないか。問題のトム・トムとティンパニは、いずれも強烈な音ではある。しかし、両者のバランスが若干悪い。ティンパニも音の割れ具合が録音のせいもあろうが統一性がない。トムはピッチが高すぎるか。録音のせいかも知れないが、スナッピーをオフにしたスネアのような音だ。

スヴェトラーノフ指揮 ソビエト国立交響楽団

オイストラフ(Vn) 1968.08.22/Live BBC LEGENDS

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ライヴゆえか、勢いでたたみ掛けるような演奏ではあるが、オイストラフの神業的ソロは精緻を極めており素晴らしい。やはり3楽章がスヴェトラらしく豪快で聴かせる。打楽器もドカドカと鳴らしている。録音のせいだろうが、トム・トムは響きの枯れたやや汚い音。ティンパニとのバランスは良いけれど、もう少しトム・トムらしい深みのある音で聴きたい。